【AWS Summit 番外編】レジレス、キャッシュレス、ウォークスルー決済の実現

【AWS Summit 番外編】レジレス、キャッシュレス、ウォークスルー決済の実現

Amazon Goの体験からわずか9ヶ月、どのようにして完全キャッシュレス、ウォークスルー決済のカフェは実現したのか?新しい試みを素早く実行していくには? クラスメソッド株式会社社長 横田がDSJ2019でおこなった講演のレポート。
Clock Icon2019.06.13

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6月13日、AWS Summitと同時に隣接会場で開催されているDSJ2019で、社長の横田の講演を聞いてきました!

Amazon Goの体験からわずか9ヶ月、どのようにして完全キャッシュレス、ウォークスルー決済のカフェは実現したのか? 新しい試みを素早く実行していくには? スライド数160枚、動画6本、非常に濃い40分間の講演でした。 横田は明日6/14にも、AWS Summitで講演を予定しています。明日はもっと技術詳細を語ってくれるはず・・・! ということで、このレポートは新体験カフェの立ち上げを実現させた、開発体制のエッセンスをお伝えします。

現在、世界で起きていること

IT企業が事業会社を買収したりしている。 ITで仕組みを作っていける強みを活かしたら、実はできるはず。 だけど、日本ではなかなかみられない。

Amazon Goも相当な数の人が見に行っているけど、見てびっくりして終わってしまっている。 黒船を怖がるだけでなく、失敗前提で内製でやってみようというのが、このカフェの試み。

このプロジェクトを始めたのは、2018年5月に、有志26人でAmazon Goを体験しに行ったのがきっかけ。 何も煩わしさを感じることなく簡単に買い物ができた。 最新技術が裏には動いているはずだが、それを全く意識させなかった。 Amazonのこの新しい創造活動をみて、自分たちでもやってみようと思った。  

シーズン1 2018年6月〜8月

どんな技術を使えば実現できるか?
帰国して社内に呼びかけて、有志8名でスタート。全員兼務です。 色々、何かしらのデータを取ってやっているはずだ!との仮説の元、AWSで可能な技術ーあり物ーから実験を重ねて使えそうな技術を試してみた。 ハイスピードでやってみようという時には、新たに技術開発から始めるのではなく、今あるものの組み合わせで実行してみる。

新しいことをやろうとしているときには、それを伝えようとして文字に起こした瞬間に、いろんなコンテキストが落ちてしまうと考えている。 どんなことをやろうとしているのかを伝えるために、自分が実際に体験を演じた動画を作って”要件定義”とした。 動画を見て共有することによって関係者の間で、「どんな体験を提供したいのか」というゴールが明確になった。

どの技術を使うかは、8人がToFセンサーや映像、重量センサーなど、それぞれに独立並行して調査をしていた。 実装の途中で部分的にはモックだけど、ウォークスルー決済の体験を入店から決済まで通してロールプレイしたりもしている。 全てを揃えて完全な物を作るよりも、技術のゴールを明確に、参加者で共有していくことが大事。

シーズン2 2018年9月〜11月

より良い体験のために
シーズン1では複雑な処理を全てクラウドで行なっていた。 エッジ側での画像の検出をするようになり、処理が早くなった。 人の動きを検出したりなど、よりリアルタイムのデータ分析ができるように。

このころの機材は全て社員の手作り。 取り組みが少しずつ注目されるようになって社外でのプレゼンの機会も増えたが、手作りであるが故にプレゼンのために一回運ぶと10%くらい壊れたりしていた。

シーズン3 2018年12月〜2月

本当のお客様に使ってもらいたい!
実際にお店を借りて、リテールの方がやっている保健所や行政手続き諸々を実施。 デジタルサイネージやブランドロゴ、アプリなど、お店として作り上げていった。 このお店を作るにあたって、実はAmazon Goの技術は真似ていないです。 そもそも公開されていなかったので...

そして2019年2月に、秋葉原でついに実験店をオープンしました。 アプリ登録者=お店のユニークユーザとして把握できるのは、これまでのお店ではなかったこと。

実際にやってみて…

  • 自分たちで手を動かして現場に入ってみることで見える景色が全く違った。  外部に丸投げ発注では絶対に失敗する。
  • 最初は戸惑っていたお客様も、アプリを入れて体験した人の中からリピーターが増えていった。自動化した蛇口に慣れたみたいに、いずれ慣れて浸透していくかもしれない。
  • シーズン4 2019年2月〜

    ハードの量産化を開始!
    工場に基盤の生産を依頼し始めました。 リアルタイムにカフェの状況を把握する機能も、マシンラーニングを利用して、より進化させていっている。

    つまるところDevelopers.IO CAFEとは

    技術や体験よりも、Amazonの「やってみよう」という文化やパッションを真似したのが源泉。 デジタルシンキングを行い、そこにAWSの技術を用いることでオンラインとオフラインを境目なく繋げることができた。

    大事なのは…

  • どんな体験を提供したいのか?ゴールを参加者と明確に共有していくこと。
  • やってみて、高速に改善をしていくこと
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    明日6月14日もAWS Summitにて同テーマでの講演です。 このブログで拾いきれなかった技術詳細もきっと色々聞けるはず…!

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